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神戸市立須磨海浜水族園
イルカトレーナー
樋口 友香さん

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水族館のショーで観客を楽しませるイルカトレーナー。今回は須磨海浜水族園の樋口友香さんに取材しました!どうやってその職に!?

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小学校5年生のとき、母が「夏休みのプレゼント」で和歌山の「イルカと泳ごうツアー」に申し込んでくれたんです。でも、蓋を開けてみれば周りの参加者はみんな兄弟や友だちと一緒。私だけおひとり様参加で、なかなか周りに溶け込めず。それが現地に着いてイルカと泳いだとたん、一気に周りの友だちと仲良くなれて。その時、子どもながらに「海っていいな、イルカっていいな」と感じたことがイルカトレーナーをめざしたきっかけです。以来、度々水族館に通うようになって、海の動物にも陸の動物にも興味を持つようになり、高校は畜産科に進みました。

高校3年で進路を考えたとき、「イルカトレーナーになりたい」と思ったのですが、どうやったらなれるのかわからなくて。とりあえず、図書館で全国水族館ガイドブックを見てひたすら住所と電話番号を控え、何十通と手紙を送りました。「私は高校3年生でイルカトレーナーをめざしています。どうやったらなれますか」みたいな内容だったと思います。でも、全く返信がなくて。「手紙でダメなら電話!」と作戦変更で、自宅近くの大阪近辺の水族館から片っ端に電話をかけました。そうすると、「実習制度があるよ」とか「話だけなら聞いてあげるよ」と言ってくれる水族館がいくつか出てきて。高校生でも参加できる実習制度を設けている水族館が全国に数カ所あることを知りました。

イルカトレーナーって、新卒の定期採用はしているんですか。求人票とか見たことないです。

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イルカトレーナーの空きはそうあるものではなくて、本当に狭き門ですね。通常は、専門学校や大学の海洋学部に就職情報が集まります。

でも、私と同じように実習に来ていた大学生に「イルカトレーナーになるには大学に行った方が有利ですか」と聞いてみたら、「大学にいけば確かに時間は稼げるけれど、どちらにしても運とアピール力がないとイルカトレーナーにはなれない」と言われて。「それなら、今なってやろう!」と吹っ切れたんです。結局、夏休みをつかって全国4カ所の水族館を回って実習を経験し、行く先々でエンジン全開でアピールしまくりました。必死でしたね。「何でもします、入れてください」の姿勢で。ほとんど執念(笑)。そうして、なんとか最後の実習先の南知多ビーチランドに就職することができました。それでも最初はアザラシやラッコなど海獣類の担当で、入ってからもずっと「イルカトレーナーになりたい!」と言い続け、1カ月後にたまたま空きが出てやっと夢が叶ったんです。

自力で道を開拓される執念…いや、情念はすごいですね!イルカトレーナーの仕事はどうですか。

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イルカトレーナーの仕事は調教だけでなく、食事や体調の管理、プールの掃除まで、まるでイルカのお母さん。イルカが好きでなければできない仕事ですね。食器であるバケツは毎回綺麗に洗わないと雑菌が繁殖して病気になってしまいますし、一日一頭15キロ食べる食事は、魚の鮮度が落ちていないかその都度においをかいで確かめ、釣り針などが入っていないか金属探知機にかけて確認します。冬には高カロリーの魚を与えて脂肪を増やすことで寒さに耐えられる体づくりをし、逆に夏にその脂肪を削ぎ落とすような低カロリーの食事を。イルカの体温測定はお尻で測るので、「仰向けになってね」と根気よく練習させなければできません。言い出すと切りがないぐらいのお世話があって、ショーでイルカとふれ合う時間は仕事のほんの一部です。

イルカは注目されるのが大好きな動物ですが、実は、ショーではそれほどお客さんの目は意識していません(笑)。イルカにとってショーは「トレーナーと遊んでいる時間」なんです。それなのに、しっかり私たちトレーナーと観客をつないでくれる。この仕事をしていて思うのは、小5のときに初めてイルカと泳いだときに感じたように、やはりイルカは「人と人をつなぐ生き物」だということですね。イルカはただすごい演技を見せるだけではありません。コミュニケーションの生き物です。

今年でキャリア14年目だそうですが、イルカトレーナーとしてこれからの夢はありますか。

イルカトレーナーは、現状では一般的に女性が続けにくい仕事の部類に入ると思います。生き物相手で仕事がハードだということもありますが、日本では「ショーに出る=若い人」という意識もまだまだあります。でも、海外に目を向ければ母娘2代で現役でイルカトレーナーをしていたりして。そういうのっていいなと思いますね。

私は今、イルカチームのリーダーとして働いているのですが、「10人のトレーナーみんながひとつのチーム」と考え、協力し合う体制を心がけています。なので、妊娠中も産後もチームで助け合えるような環境や仕組みを作って、イルカトレーナーを「女性が続けられる仕事」に変えていきたいですね。産休中のスタッフにもできる限りのサポートはするので戻ってきてほしいと伝えています。私自身も、結婚しても子どもが生まれても、自分が笑顔でいられる限りはこの仕事を続けたい。できれば子どもと一緒にやりたいです。予定はないですが(笑)。

 

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ご協力ありがとうございました。

神戸市立須磨海浜水族園

〒654-0049 兵庫県神戸市須磨区若宮町1丁目3−5

電話:078-731-7301

http://sumasui.jp


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