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LEADER
グラフィックデザイナー
清水 彬仁さん

03CASE
「グラフィックデザイナー」は、ロゴマークやパッケージ、広告物、ウェブサイトなどをデザインする仕事。西宮を拠点に活躍中のデザイナー清水彬仁さんにお話をうかがいました。どうやってその職に!?

清水さんがデザインしたALO-ENのロゴ

実は、人生最初の就職先は銀行なんです。

小さい頃からイラストやファッションに興味があって、中学生になり自分で服を買うようになってからはストリート、モードなど、ジャンルを跨いで当時流行していたファッションをスポーツや音楽とともに楽しんでいました。就職は好きなことを仕事にしたい!とアパレル業界も考えたのですが、「ものづくり」や「ブランドをつくる」仕事にも憧れがあって迷っていたところ、銀行に勤めていた父から、銀行はいろんな立場の人や企業の家計を裏で支えたり、人のプライベートに寄り添い人生におけるお金の使い方をサポートする仕事は、銀行でないとできない仕事だということを聞きました。いつか将来、自分で事業を起こすとしても、まずは世の中のお金の流れを学ぶこと、人が何にどうやってお金を使うかを知ることが大切だと思い、まずは銀行に就職を決めました。銀行では融資課に配属になり、住宅ローンの審査業務や先輩方が進めていた企業融資のための審査資料作りの補助を担当しながら、決算書の見方や財務の勉強をしていました。

実際に働いてみると銀行の業務はとても幅広く興味深いものでしたが、あるとき同期の友人と話していて、彼が「10年後、銀行員として自分がどうありたいか」というビジョンをしっかりと描きながら目標を着実にこなしている姿を見て。改めて自分はどうかと考えると、依然ものづくりの夢を諦めてはいない気持ちが自分の心の中に存在していることに気づきました。「もし明日突然事故に遭って人生が終わってしまう可能性があるとしたら、自分は銀行員ではなくデザイナーとして死にたい」と、そのとき本気で思ったんです(笑)。

とはいえ、デザインは目には見えないクライアントの想いや、モノやコトに込められた本質を見える形、伝わる形へと視覚化していくのが仕事。職業として華やかに見えても、ひとつひとつの仕事、アウトプットの裏側では様々なハードルや制約があったりすることは銀行の業務と通じるものがあると感じていたので、生半可な気持ちではできないとわかっていました。そこで、ある人からのアドバイスで、自分を試す意味でも毎朝4時半に起きて卵の絵を描き続けることにしたんです。日が昇る時間や天気によって変わる影の角度や被写体の変化を観察して根気よく毎朝描き続けられるかどうか。これが続かなかったら、デザインお仕事はできないと判断して、夢は諦めようと思っていました。いざ始めてみたら毎朝早朝に起きることやうまく描けないことが苦しいようで、でもやっぱり楽しくて。銀行を退職するまでの3ヶ月間毎朝続けました。そして、退職後、デザイン専門の学校に通いはじめ、一からデザインの勉強を始めました。

とうとうデザイナーへの道を踏み出していくんですね!職種も全く違いますが、大変ではなかったですか?

学校で与えられる課題はもちろん頑張っていましたが、デザイナーとしては遅いスタートでしたので、当時は実績を作ることに必死でした。課題制作と並行して公募コンペに出品する作品を作ったり、知り合いのお店に頼みこんでデザインの仕事をさせてもらったり。特に公募コンペには、2年間で50回以上エントリーしたりして、とにかく人よりも数多くトライできる環境を自ら作っていました。アルバイトも時給などの条件は二の次にして仕事内容はすべてデザインに関係する仕事に。経済的なことを考えたら時給の良いバイトをすればいいのだけど、デザインに関する仕事をすれば時給以上の経験と実績が得られます。それがいずれ自分の力になると信じていたので何の苦もなくできました。今振り返ると、デザイナーとしてのキャリアはすでに専門学校時代からスタートしていて、毎日毎日デザインに向き合っていたら身近な友人や知人の紹介で仕事を依頼されるようになり、未だにそのスタイルはそのまま。現在でも人と人とのご縁や紹介でデザインの相談や仕事をいただいています。

現在はフリーランスでご活躍されている清水さん。これまでの自身の経験を振り返ってどうですか?

清水さんがデザインした西宮市大谷記念美術館のウェブサイト

ここまでやってきたことは全部、今の自分を助けてくれています。新卒で入社した銀行での経験もとても役立っています。当時は融資課に配属されていましたが、企業や個人の現実的な家計を生で知ることができて、そこから経営者の方の考え方や数字から見えること、数字だけでは見えないことなどいろいろと学ぶことができました。マナーや接客の基本、サービスを提供する側の姿勢など、コミュニケーションのスキルも身につけることができましたので、仕事を銀行員からデザイナーへと変わった今もそのスキルはそのまま活用することができています。

デザイナーとして会社に勤めていたころは、デザイン業務だけでなく企画、提案、成果物の納品や施工などの現場作業や、見積書や請求書の発行をはじめとする事務作業もすべてこなしていました。今では、企業や組織、店舗や商品のブランディングにおけるコンセプト立案からデザイン提案まで、クライアントが展開する事業の核に近いところに踏み込んだ仕事をさせていただいていますが、デザイン業にとどまらずあらゆる業務にトライして得た経験値があるからこそできることだと思っています。経営者の方とお仕事をご一緒させていただく際には、「自分も同じ経営者である」という相手の立場になる目線を持って臨むことで、予算に沿った提案や長期的な計画に基づいたデザインとの付き合い方も積極的にアドバイスさせていただいています。デザイン以外のスキルやアイデアを有効に活用していただくことでデザインと長く付き合っていただいて、出来上がったモノやコト、場所が一時の表面的な賑やかしではなく、財産になったと感じていただけるような提案をすることができれば、本当の意味でより良いデザイナーになれるのではないかと思っています。

様々な道を渡り歩いてきた中で、今後の展望や目標についてはどうお考えですか?

打ち合わせの様子

私は「地域」が大好きです。西宮は初めてひとり暮らしをした街であり、第二の故郷として自分で選んで移り住んだ街です。多くのデザイナーが仕事を求めて東京や大阪などの都心に拠点を構える中、まずは自ら選んだ街をデザインの力でより良くしていきたいという想いで活動をしています。今後は今までのキャリアで得た経験から生まれる表現の力を信じて、街を形成する企業やお店、数多くの魅力ある商品やコミュニティーに対してデザインという手段で関わりながら、大きな意味での街づくり、地域づくりに貢献していけるよう、これからも取り組んでいきたいです。

ご協力ありがとうございました。

LEADER(デザイン事務所)

〒662-0916 西宮市戸田町2-7 GoodHeart & LEADER

メール:info@leader-design.jp

http://leader-design.jp/


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