よくある質問 お問い合わせ

SAKURA NAVI やりたい仕事、見つけよう!

 
ラット★レース
小川尚久さん

Vol.01

苦楽園のオリジナルTシャツを勝手に作って勝手に全国に苦楽園を宣伝している、謎のアメカジショップ店長。

なぜ苦楽園のロゴ入りTシャツで町の宣伝を?
西宮市の観光課の人ではないですよね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

違います。苦楽園で16年「ラット★レース」というアメカジショップをやっています。苦楽園のロゴがデザインされたTシャツは、2010年、店をオープンして10年目という節目に作った店のオリジナルTシャツです。以来、毎年デザインを変えて作り続け、今年で6年目になります。

なぜTシャツに「苦楽園」の地名を入れたかというと、実はオープン9年目、10年目が一番店の経営が苦しい時期で。状況を考えたときに「10年もやってきたけれど実は町の人に店のことを知ってもらえてないのでは」と思ったんです。確かに、それまでは自分の商売のことだけを考えていて、「地域と交流する」という考えは全くありませんでした。でも、それではいけないと気がついて。「このままで終わりたくない!」という必死の思いもあって、「もっと地域の人とつながっていこう」「この町のために働こう」と、意識をガラリと変えたんです。そうすると、「苦楽園は店の入れ替わりが激しく、商売が難しい」という町の抱える問題も見えてきました。自分と同じように苦楽園で頑張っているお店のためにも、もっと広く苦楽園を宣伝して人が集まる町にしたい。そんな想いを込めて自分の店のオリジナルTシャツに「苦楽園」という地名を入れたんです。これがラットレースオリジナルTシャツ、略して「ラッティ」の始まりです。

テレビで芸能人が着ていたり、苦楽園でもよく着ている人を見かけます。
今やほぼ全国の人が着てるってほんとですか?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

火がついたというか転機になったのは、人気番組の衣装で使ってもらえたことです。ダメもとでラッティをある番組に送ったんです。さっき話したような自分の仕事や町に対する想いをしたためた手紙を同封して。そうしたら、出演されている芸人さんが着てくれると。後で番組関係者にこんな例はないと言われました(笑)。ラッキーでしたね。それで全国から問い合わせがきだしたんです。苦楽園を知っていて地名にブランドを感じる人もいれば、苦楽園を全く知らない遠方の人は「苦しい楽園」という町の名前がおもしろいという人もいます。ラッティを通して苦楽園の地名を全国に発信できるのが嬉しいですね。現在、注文が来ていないのは47都道府県のうち秋田県だけ。でも秋田県から移籍になった西宮ストークスの竹野明倫選手が先日ラッティを買いに来てくれたので、そろそろ秋田時代のファンから注文があるのではと期待しています(笑)。あと、海外では把握しているだけでアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、スイス、ベルギー、オーストラリア、シンガポール、台湾でも着てもらっています。

地元でもラッティを着ている人をよく見かけますね。
若い人だけじゃなく、親子連れなんかも。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

▲小川さんとサクラナビ学生スタッフ

 

ここ数年で地元でラッティを着ている人が増えているのが何より嬉しいです。もともと地域の人に知ってもらいたいと始めたことなので。1歳から90歳まで幅広い世代が着てくれているというのは一番の自慢。こんなに多世代に着られているTシャツはアパレル業界ではほかに例がないと思います。

毎年、苦楽園の飲食店と一緒に「ラットレースナイト」というイベントを開催しています。ラッティ着用で来店すると特別なサービスが受けられたり割引してもらえたりするんです。先日は100人以上の人がラッティを着て苦楽園に集りました。お客さんがラッティ着用で苦楽園のお店をハシゴしてくれるので苦楽園のお店は儲かって、ラットレースにとっては宣伝になる。ラッティを着ている人同士、何となく親近感がわいたり、地元愛を確かめ合えたり、なかなかいいイベントに育っていると思います。

今後は、そんなに大きな野望は何もないですが、初心を忘れずにこのまま地域と一緒に歩んでいけたらと思っています。「アナタ何者?」と聞かれたら、私はTシャツ1枚売るのがどんなに大変か一番よく知っている人。でも、そのTシャツ1枚を必死に売って生きている人なので。みなさんも、自分の地域を大切にしてください。そして、ぜひ地域のお店で買い物してくださいね。

ご協力ありがとうございました。

小川尚久

アメカジショップ「ラット★レース」オーナー。

大学卒業後にロサンゼルスに留学。神戸のアパレル会社勤務の後、2000年に生まれ育った苦楽園で店舗をオープン。
曰く「ロサンゼルスは大阪行くのと同じようなもの」。

ラットレース苦楽園 http://ratrace.cart.fc2.com/


一覧にもどる